ムクロジ【無患子】

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東京都調布市 神代植物公園 11月26日・撮影


昔の石鹸

家の近くの寺院にこの木の大木があり、真っ黒でまん丸で追い羽根の玉のような実がいっぱい落ちているのをはじめて見たとき、これはいったい何なんだ? と本当に驚いた。この黒い球は、実ではなくて種子なのだが、直径1.5cmくらいもあるから、おもちゃか何かの玉のように見え、こういうときは、木の上を見上げてなるほどと合点がいくまでにしばらく時間がかかる。ヌヌと思い、きょとんとしてしまうのである。でも、この時間が、キツネにつままれたような奇妙で楽しい空白の時間なのでもある。
葉は偶数羽状複葉(わかりますね)で、きれいに黄葉する。写真の左上のほうに写っているのが実で、黄褐色の皮をかぶっていて、中にそれこそ真っ黒でまん丸の種子ができている。
この実の皮が昔は石鹸のかわりに使われていたという。と言っても、今どきの人にはさっぱりわからないだろうが…、オイラも知らない。(^o^) 黄色い皮にはサポニンが多くふくまれ、水に入れてかき回すと、よく泡立つそうだ。

(2003.11.30更新)

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