深山の大木
三ッ峠山荘付近から、南側の木無山方面を見ると、大きなトウヒの木が生えている。枝を存分に伸ばし、それは立派な姿をしているので、思わず見惚れてしまう。 トウヒは、本州(栃木〜紀伊半島)の深山に生える常緑針葉高木で、高さは25mくらいになる。枝先につく球果は、長さ3〜6cmくらいであまり大きくはないが、はじめは帯紅紫色をしていて、秋に熟すと緑褐色になる。 マツ科トウヒ属には、エゾマツ(北海道に分布)、アカエゾマツ(北海道、東北・早池峰山に分布)などがあるが、トウヒはそれらの木ほど大きくならない。でも、本州中部の標高約1500m以上の深山に生えているので、山登りをしているとなじみ深くなる。 名前の唐檜は、読んで字のごとし、唐風のヒノキの意味らしい。とはいえ、ヒノキはヒノキ科ヒノキ属で、別の仲間である。
(2004.2.3更新) |