　花に導かれて　野山の花手帖

●2020年・夏山登山　北アルプス白馬岳　5泊6日テント泊

ミヤマトリカブト　【深山鳥兜】

長野県北安曇郡白馬村　2020年8月26日・撮影
（南側の丸山付近の登山道脇で。標高2730m）

長野県北安曇郡白馬村　2020年8月24日・撮影
（栂池　ロープウェイ自然園駅付近で。標高1829m）

トリカブトのなかまは種類が多く、同定が難しい。特に高山に生えるものは高度による変化が激しいので、同じ種類とは思えないほど姿が違うことがある。
このミヤマトリカブトは、亜高山から高山の草地や林の縁に生え、もっとも一般的に見られる種類だが、図鑑によれば、草丈は50～200cmとある。
この数字は、別に誇張でも、幅の取りすぎでもなんでもなく、実際にあちこちでミヤマトリカブトを見れば、いかにもそんな感じがする。
白馬岳に向かうとき、ロープウェイを降りた栂池高原（標高1829ｍ）では、人の背丈よりも高いミヤマトリカブトが見られ、白馬岳の稜線近く(標高約2730ｍ）では、同じ種類なのに、本当に高さが50cmくらいしかないものが夏の終わりのお花畑を彩っていた。
ご存じの通り、有毒というより、命に関わるほどの“猛毒”の植物である。ご注意くだされ。

（2020年9月15日・更新)