シャコバサボテン【 蝦蛄葉仙人掌





東京都新宿区 11月29日・撮影

花の精のクローン

窓の外に出しっぱなしにしていた植木鉢で,シャコバサボテンの花が咲き出した。まだ寒いころだっただろうか,もらってきた1,2本の小さな茎というか葉をさしておいただけだった。日当たりはよかったが,水もあまりあげずにほったらかしだった。過酷な夏を越え,見事に根付いたようだ。忘れてはいなかったが,なんとなく忘れかけたようなころ,きれいな花を咲かせてくれた。すごい生命力だ。挿し芽は栄養生殖だから,完全同一染色体,同一遺伝子の,いうなればクローンである。この場合,同じ個体といってよいのだろうか,ここで再び生き始めた。命はつながっている。花の精はまさに花になって私のもとに帰ってきた。命はよみがえるのだな。それにしてもずいぶん赤い花だ。まるで怒っているかのように…。だから,室内に入れてあげた。
(2006.12.1更新)

表紙へ    花手帖1(1月〜6月)  花手帖2(7月〜12月)

inserted by FC2 system