ダケカンバ 【 岳樺 】 その2 2009.10.27更新




長野県大町市扇沢 針ノ木岳山麓 10月25日・撮影

ダケカンバは,亜高山帯から高山帯の森林限界あたりにまで幅広く生育する。そのため,生えている標高とその木の年齢によって,樹形が極端に異なり,遠目には,あれっ?シラカバかなと,時々見間違えてしまうことがある。この写真のような若い木は,幹が上へ真っ直ぐに伸びていて,上のほうの枝がまだ横に張り出していない。ところが,歳を重ねた大人の木になると,上のほうの枝がカリフラワーのように横に大きく張り出し,幹も枝も曲がりくねった形になる。写真の背景に写っている木がまさにダケカンバの壮齢樹である。また標高の高い高山帯の厳しい環境に生えるものは,低木状になり,横に倒れるように曲がりくねった形をしている。とても同じ種類の木とは思えないような姿をしている。だから山へ行くと,ダケカンバという木は,どこへ行っても,何度も何度も,春も夏も秋にも,飽きもせずに写真に撮ることになる。そしてはたと気がつく。落葉樹は,葉が落ちて身にまとっていたものを脱ぎ捨てたとき,はじめて本当の姿を見せてくれるのだと…。

ダケカンバ黄葉  ダケカンバ栂池
(2009.10.27更新)





北海道空知郡上富良野町 望岳台付近 10月12日・撮影




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