海岸に赤い実
海岸の岩場に生える落葉低木で、高さは1mくらいにしかならない。秋から冬に、直径8mmくらいの球形の果実がなり、赤く熟す。葉の形は、名前にあるように写真よりもっと丸みを帯びているものがあり、そちらのほうがふつうなのかもしれない。 グミの仲間は区別が意外にやっかいというか、よくこんがらかってしまう。似ているものに、秋に赤い実のなるアキグミがあるが、こちらは野原や河原によく生える。実は球形でほとんど同じといってよいほどによく似ているが、アキグミの葉は丸くなく長楕円形をしている。 ところが、海岸には、常緑低木のマルバグミという種類もある。こちらは、葉や木がやや大きく、オオバグミとも呼ばれる。最大のちがいは、晩秋に花が咲いて、翌年の春に赤くて細長い実ができることである。だから、区別が難しいのではなく、名前が似ているために混同して、話がこんがらかるということなのだろう。 天神島自然教育園の海岸には、写真のマルバアキグミより、花の終わったばかりのマルバグミの木のほうがたくさんあった。
(2004.12.16更新) |